インフルエンザ予防接種について

インフルエンザの予防接種は例年10月頃より開始いたします。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
なお、当院での予防接種は事前のWebもしくは電話予約が必要ですので、あらかじめご了承ください。
注意事項
- 生後6ヶ月から13歳未満の方は、2回の接種が必要です。
- 2回の接種間隔は最低2週間、できれば4週間あけることが推奨されます。
- 1回目は10月中に接種し、2回目はおよそ1ヶ月後に接種するスケジュールを推奨しています。
感染ピークに合わせた接種時期について
インフルエンザは毎年12月から3月にかけて流行します。
ワクチンの効果は接種後すぐには現れず、持続期間は約5~6ヶ月間です。
そのため、10月末から11月にかけて接種を受けることで、流行のピーク時期に合わせた十分な予防効果が期待できます。
インフルエンザHAワクチンについて
インフルエンザワクチンは数年前に、従来の3価ワクチンから4価ワクチンへと切り替わりました。
インフルエンザウイルスには多くの種類や型があり、それぞれの流行に合わせたワクチンが開発されています。ワクチンは複数のウイルス株を組み合わせて作られており、「価」はその組み込まれているウイルス株の数を示します。
従来の3価ワクチンは、A型ウイルス株2種類とB型ウイルス株1種類を含んでいましたが、現在主に使われている4価ワクチンは、A型株2種類に加え、B型株も2種類含まれています。
なぜ4価ワクチンに変わったのか?
4価ワクチンには、A/H1N1型・A/H3N2型のA型株と、B型株はビクトリア系統と山形系統から1種類ずつ選ばれています。
世界的にインフルエンザの感染が拡大する中、世界保健機関(WHO)が4価ワクチンの使用を推奨し、米国をはじめ各国で4価ワクチンの採用が進みました。日本でも国立感染症研究所の検討会議を経て、4価ワクチンへの移行が決定されました。
インフルエンザワクチン接種の重要性
ワクチン接種によりインフルエンザウイルスに対する免疫ができ、発症しにくくなるだけでなく、万が一発症しても重症化を防ぐ効果があります。
接種開始が推奨される年齢
インフルエンザワクチンは生後6ヶ月から接種が可能です。6ヶ月から12歳までは2回接種が必要で、13歳以上は大人と同様に1回の接種が基本となります。
インフルエンザの基礎知識

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する呼吸器系の感染症です。風邪と似た症状が現れますが、高熱や関節痛など強い症状を伴うことが特徴です。
主に、発症した人の咳やくしゃみによる飛沫を吸い込むことで感染します。また、ウイルスが付着したドアノブや手すりなどを触った手で顔の粘膜に触れることでも感染することがあります。
感染後、1〜3日の潜伏期間を経て、38度以上の発熱、咳、喉の痛み、頭痛、関節痛や筋肉痛、鼻水などの症状が現れます。消化器症状として下痢がみられることもあります。脱水を防ぐために、こまめな水分補給を心がけてください。
特に高齢者や乳幼児、免疫力が低下している方は、脳炎や肺炎など重篤な合併症を引き起こす危険があるため、注意が必要です。
治療について
医師の指示に従い、処方された薬を正しく服用し、十分な水分補給を行いましょう。症状が出た翌日から1週間は自宅で静養してください。通院ややむを得ず外出する場合は、必ずマスクを着用してください。
ご家族が看病する際の注意点
免疫力の弱い高齢者や子どもがいるご家庭では、便座やドアノブ、スイッチなど家族全員が触る場所の消毒をこまめに行うことが重要です。患者さんがいる部屋は数時間ごとに換気し、看病はなるべく担当者を決めて接触を最小限にしましょう。看病する方はこまめに手洗いを徹底してください。
予防のためのワクチン接種
インフルエンザの予防にはワクチン接種が最も効果的です。免疫力の弱い子どもや高齢者がいる場合は、ワクチン接種が特に重要です。加えて、マスクの着用、流水でのこまめな手洗い・うがいも感染予防に有効です。手洗いは外出から帰宅した時や、多人が触れる物に触った後、食事前、トイレ後に行いましょう。手洗い後は清潔なタオルやペーパータオルでしっかり拭き、さらにアルコール消毒を併用するとより効果的です。