AGAについて
AGA(Androgenetic Alopecia)は「男性型脱毛症」とも呼ばれ、思春期以降に男性ホルモンの影響で進行する脱毛症です。発症は20歳前後から見られることもあり、進行のスピードは遺伝や生活習慣によって個人差があります。薄毛は主に頭頂部や生え際から始まり、両方に広がるケースもあります。
毛髪の成長サイクルとAGAの関係
1成長期
毛が太く長く成長する期間で、通常2〜6年間続きます。
2退行期
約2週間で毛母細胞の活動が衰え、毛根が退化していく時期です。
3休止期
3〜4ヶ月で毛母細胞の活動が止まり、毛が自然に抜ける期間です。
AGAでは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が原因となります。DHTは毛髪に「早く退行期・休止期に移行せよ」と信号を送るため、成長期が通常の数年から数か月に短縮されてしまいます。その結果、毛が十分に太く長く育たず、細く短い毛が抜けやすくなり、薄毛が進行します。
女性型脱毛症とは
女性も副腎から男性ホルモンが分泌されますが、通常は卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)が優勢なため、薄毛の症状はあまり現れません。しかし、エストロゲンの分泌が低下すると、相対的に男性ホルモンの影響が強くなり、薄毛が進行することがあります。この状態を女性男性型脱毛症(FAGA)と呼び、髪全体のボリュームが減少する形で現れます。
AGAの治療について
AGAは進行性の脱毛症であり、早期に治療を開始するほど効果が高くなります。薄毛や抜け毛が気になる場合は、できるだけ早く医療機関に相談することが重要です。 当院では、薄毛の進行度を評価し、生活習慣やお悩みを問診で確認した上で、頭髪の状態を検査して患者様に合った治療方針をご提案します。AGA治療には内服薬と外用薬を用い、発毛効果が現れるまでには6か月程度の継続使用が推奨されます。
主なAGA治療薬
デュタステリド
男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを抑制する薬です。もともとは前立腺肥大症の治療薬として使われ、AGA治療薬(商品名:ザガーロ)として日本や韓国で承認されています。前頭部・頭頂部どちらにも効果が期待でき、安全性も高いとされていますが、副作用として勃起不全や胃腸症状が報告されています。
プロペシア(フィナステリド)
Ⅱ型5α還元酵素を阻害し、テストステロンのDHTへの変換を防ぐ薬です。主に頭頂部の脱毛進行を抑える効果が期待できます。こちらも副作用として勃起不全や胃腸症状が報告されています。
ミノキシジル
元々は血管拡張薬として開発されましたが、発毛効果が認められたことでAGA治療にも使用されるようになった薬です。毛包に作用してタンパク質合成を促進し、発毛を促すと考えられています。抜け毛予防やヘアサイクルの正常化にも効果が期待できます。
塩化カルプロニウム
育毛剤に含まれる成分で、頭皮の血流を改善し、栄養供給を促すことで発毛を助けます。円形脱毛症や白斑症の保険適用薬としても使用されますが、熱感や刺激感、発汗、かゆみなどの副作用が出ることがあります。
薄毛(AGA・FAGA)の治療費用
男性型脱毛症(AGA)治療
ミノキシジル15%外用 | 12,650円(税込み) |
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フィナステリド1mg(28日分) | 5,500円(税込み) |
デュタステリド0.5mg(30日分) | 6,930円(税込み) |
デュタステリド0.5mg(6ヶ月分) | 30,000円(税込み) |
女性型脱毛症(FPHL)治療
ミノキシジル5%外用 | 12,100円(税込み) |
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パントガール(30日分) | 10,890円(税込み) |
Ogshi(オグシ)(30日分) | 10,584円(税込み) |