逆流性食道炎〜症状・原因・治療・再発予防まで消化器内科医が解説
胸やけ・酸っぱいものが口に上がってくる・食後に胸が苦しい——こうした症状に悩んでいる方は非常に多く、逆流性食道炎は日本でも増加傾向にあります。一時的なものと思って放置している方も多いですが、適切な治療と生活習慣の改善が大切です。
逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎とは、胃の内容物(胃酸)が食道に逆流することで食道粘膜に炎症が起きる病気です。正式には「胃食道逆流症(GERD)」と呼ばれます。健常者でも逆流は起こりますが、食道と胃の境目にある括約筋(噴門部)が緩んでいると過剰な逆流が生じます。
主な症状
・胸やけ(みぞおち〜胸にかけてのジリジリする感覚)
・酸っぱいもの・苦いものが口まで上がってくる(呑酸)
・食後の胸の圧迫感・苦しさ
・のどのヒリヒリ感・慢性的な咳
・就寝中に症状が悪化する
特に就寝直後に横になると症状が強まる方が多く、睡眠の質の低下にもつながります。
なりやすい人・原因
逆流性食道炎になりやすい原因・背景として、肥満(腹圧が上がり逆流しやすくなる)、食べ過ぎ・早食い、脂肪分・甘いものの過剰摂取、喫煙・飲酒、猫背・前かがみの姿勢、加齢(括約筋の機能低下)などが挙げられます。
治療法
【薬物療法】プロトンポンプ阻害薬(PPI)やP-CABと呼ばれる胃酸を抑える薬が非常に効果的です。多くの場合、服薬開始後数日〜1週間で症状の改善が見られます。
【生活習慣の改善】食後すぐ横にならない、就寝3時間前には食事を終える、腹八分目を意識する、体重を適正に管理する、などを心がけましょう。
胃カメラ(上部内視鏡)による診断の重要性
逆流性食道炎の症状に似た胃がん・食道がんが隠れているケースもあります。「胸やけだから大丈夫」と薬だけで対処せず、一度は胃カメラで食道・胃の状態を確認することをお勧めします。特にバレット食道(食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わった状態)は食道がんのリスクが高く、定期的な観察が必要です。内視鏡の検査のご予約はこちらから



